2021.5.23記
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日本のアートマーケット 基礎知識
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私が、絵を買い歩くようになって一番驚いたのは、
【ちゃんとした画商さんは、絵を買い戻してくれる】
という日本のマーケットの構造です。
知人によれば、買った作品を、
購入価格で買い戻してくれる
という画商さんからしか買わないと言っていました。
私は、その画商さんがどこにあるのか知りませんが。
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購入価格で買い戻しの根拠
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年数が流れて、マーケットの作品の相場価格が
当時の購入価格よりも値上がっていれば、
当然に、所有者も利ざやを儲けにしたいですから、
買った画商とは別な、もっと高値で買い入れてくれる
画商さんで販売するという流れができます。
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すなわち、作品が値上がった場合には、
購入価格で買い戻しは成立しないわけです。笑。
逆に、作品が値下がった場合には、買値で買い戻してくれると
有難いちゃ有難いけど、そんなことが続けば、
その画商さんは潰れてしまいますよね。汗。
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逆に、販売画廊さんが潰れてしまったりすると、
その絵は路頭に迷ってしまい、買い取ってくれる画商さんが
いなくなってしまうかもしれません。
そうすると、価値も急落してしまうかもしれません。
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購入価格で買い戻しというギャラリーは、
アタシは見たこと無いですけど、(僅かに存在するとしても)、
筋の良い画廊さんは、売値の何割か
(というか、その時の相場価格)で、買い戻しはしてくれるみたいです。
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とりあえず、アートマーケットには、
1-プライマリマーケット
2-セカンダリマーケット
という二つのマーケットがあることを覚えましょう。
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本の流通を思い浮かべてください。
本屋さんで買う本は、皆「新書」の定価販売です。
これが、アート的には、【プライマリマーケット】といいます。
企画画廊さんが、新鋭作家さんの作品を展示して、販売します。
(貸し画廊などで発表している知人の作品を購入というのは、ここには含まれません)
なので、価格は、そのとき画商さんの決めた販売価格で売られます。
画商さんは、販売できた場合、作家さんに手数料を差し引いた価格を支払います。
手数料は画商さんによって違います。
通常は山(5割・5割)と思ってください。
画商が4割ということもあれば、
画商が9割ということもあるみたいです。
企画画廊の場合には、貸し画廊と違って、画廊のレンタル料は不要になりますので、タダで作品を販売してくれると考えれば、貸し画廊で個展を開いて全く売れなかった時よりもずっと良いということになります。
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そして、本の場合は、読み終わり、不要になったときに、それらをブックオフ(古書店)などに売りに行きます。
それが、【セカンダリマーケット】です。
文庫や、マンガは一冊10円で、販売価格は100円というのも普通です。
古本の多くは値下がりますけれども、
アート作品の一部は、この、【セカンダリマーケットで、物凄く値上がりすることもある】と覚えましょう。
もちろん、ほとんどは、古本同様、一山幾ら、ゴミ同然という扱いです。
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投機目的で絵を買う人がいるのは、この、
「プライマリ」
で買った作品が、
「セカンダリマーケット」に、相当な高値で売り抜け、
利ざやを稼ぐことを目的にしています。
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なので、そういった、この作家さんの作品の値段は、
将来上がるかもしれない。
という演出の上手い画商さんから、
多少高くても作品を購入することが多いんです。笑。
でもまあ、ちゃんとした画商さんが、スタッフと総力をあげて
育てて、付加価値や知名度を上げて、定期的に作品の企画販売も
継続してゆけば、その作家さんの絵の相場価格もジリジリと値上がる。
まあ、そんな感じと思ってください。
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売れない吉本芸人のギャラが、人気が出て、
どんどん値上がってきて、
レギュラー番組数本持つとなると、結構なギャラに
値上がってくるというのと同じ感じです。笑。
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日本のマーケットの場合、そんな感じです。
私が伝えたかったのは、アートには、
新品市場と、中古市場というのが存在するということです。
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そうなると、
あなたは、どちらで作品を買いますか?
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